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書名

まちの薬局しごと集 患者とくすりがみえる薬局薬物動態学 ≪Community Pharmacy series≫

筆頭著者

松澤 忍・他著

出版社名

南山堂

ISBNコード

ISBN978-4-525-78651-9

発行年

2008年8月

判型 / 頁数

B5判 / 158頁

分類

薬学/医療系薬学/薬剤管理

価格

定価2,750円(本体2,500円 税10%)

内容

本書は、薬物動態を身につけるための「10の法則」をマスターすることからスタートする。習得後、ケーススタディ形式で、薬物動態学的視点から患者とくすりを観察するトレーニングができる。薬歴への記載例も示しており、即実践で活用できる一冊である。

目次

第1章  薬局薬物動態学10の法則
  これだけわかれば薬物動態学はあなたのもの

Lecture1 血中濃度に関する4つの薬物動態値を理解しよう
  Cmax, Tmax, t1/2, AUC?
Lecture2 くすりが分布する場所「コンパートメント」
  1-コンパートメントモデルと2-コンパートメントモデル?
Lecture3 定常状態があるくすりとないくすり
  血中濃度半減期(t1/2)4倍の法則?
Lecture4 尿中未変化体排泄率(fu)はくすりを2つの排泄型に分ける
  肝排泄型薬物と腎排泄型薬物?
Lecture5 くすりは2つの速度過程で体内から消失する
  1次速度過程とゼロ次速度過程?
Lecture6 体内から早くでるくすり,ゆっくりでるくすり
  消失速度定数(Kel)は血中濃度半減期(t1/2)から求めることができる?
Lecture7 くすりが分布する場所の大きさをあらわす分布容積(Vd)
  分布容積(Vd)の大きさでわかるくすりの組織移行性?
Lecture8 薬物クリアランス(CL)は体内からのくすりの排泄能力をあらわす
  薬物クリアランス(CL)は消失速度定数(Kel)と分布容積(Vd)から求めることができる?
Lecture9 実際に全身循環に到達したくすりの量を推測してみよう
  ポイントは,生物学的利用率(F)と塩係数(S)?
Lecture10 薬物動態学(PK)と薬力学(PD)からくすりの効果を推測してみよう
   薬物動態学の新たな到達点 PK/PD分析?

第2章  処方からみる薬物動態学の応用
  患者さんの病態と薬物動態の関連を考えてみよう

1 高血圧 その1
Ca拮抗薬の血中濃度半減期(t1/2)の違いによる使いわけ
コンプライアンス不良のTさんの降圧薬は,なぜノルバスク錠なのか?
2 高血圧 その2
降圧薬の肝排泄型・腎排泄型による使いわけ
町の検診で腎機能の低下を指摘されたKさん,降圧薬はこのままでいいのか?
3 糖尿病
速効性食後高血糖降下薬の飲み方
食直前の服用をどうしても忘れてしまうAさん,さてどうしよう?
4 不整脈
抗不整脈薬は不整脈を起こす.患者さんの肝機能・腎機能に注意しよう
肝機能が低下しているNさんの抗不整脈薬は?
5 狭心症
硝酸薬の薬物動態の違いによる飲み方,使い方
ニトロペン錠を“もったいない!”と飲まなかったNさん.さて,どうしよう?
6 消化性潰瘍
プロトンポンプ阻害薬(PPI)の薬物相互作用の違い
アレビアチン錠服用中のOさん.胃潰瘍の治療になぜパリエット錠が選択されたのか?
7 気分障害?うつ病?
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の効果と副作用をみてみよう
どうしてAさんはくすりを急にやめたら副作用が起きたのか?
8 睡眠障害
睡眠薬の効果と血中濃度半減期(t1/2)
早朝に目が覚めてしまい眠れないNさん.睡眠薬はどのように選択すればよいか?
9 爪白癬
食事の影響があるくすり,ないくすり
ラミシール錠を“朝食後服用”と指示されたDさん.実は朝食を食べない.
さて,どうしよう?
10 膀胱炎
尿路感染症に用いられる抗菌薬の飲み方,使い方
忙しいSさん,1日3回くすりを飲めないという.さて,どうしよう?

第3章  薬局で使える血中濃度の推測と投与量の決定
  患者さんの血中濃度を大胆に推測して,投与量を提案してみよう

1 気管支喘息
目標とする血中濃度を達成する投与量を決定する
気管支喘息のMさん.テオドール錠の投与量は適切か?
2 慢性頭痛
単回投与時の最高血中濃度(Cmax)を推測する
Aさんのカロナール細粒の最高血中濃度は適切か?
3 気分障害?躁うつ病?
蓄積率から定常状態の血中濃度(Css)を推測する
デパケンR錠がなかなか効かないTさん.有効血中濃度の達しているか?
4 発作性心房細動
定常状態平均血中濃度(Cssave)を推測する
発作の頻度が増えたSさん.サンリズムカプセル1日3回服用の効果は?
5 うっ血性心不全 その1
目標とする定常状態平均血中濃度(Cssave)を達成する投与量を決定する
Uさんのラニラピッド錠の投与量を求めてみよう
6 腎機能低下
腎機能低下時の腎排泄型薬物の投与量を決定する
中性脂肪が高いZさん.ベザトールSR錠の投与量は適切か?
7 うっ血性心不全 その2
定常状態平均血中濃度(Cssave)から定常状態の最高・最低血中濃度
(Cssmax・Cssmin)を推測する
うっ血性心不全のAさん.ジゴシン錠の投与量は適切か?
8 てんかん その1
ミカエリス・メンテン式から非線形薬物の投与量を決定する
アレビアチンを併用することになったWさん.投与量は?
9 てんかん その2
Km,Vmaxから非線形薬物の血中濃度を推測し,投与量を決定する
また,発作の前兆があらわれたWさん.アレビアチンの投与量は?
10 急性扁桃炎
薬物血中濃度から組織内濃度を推測する
急性扁桃炎のAさん.クラビット錠1日3回服用の効果は?