● 麻酔および麻酔関連領域全般を網羅し、全89章、2,590頁に包括的にまとめた、麻酔科学の百科全書。
● 呼吸・循環を中心とした生理学・解剖学・薬理学などの基礎医学的知識から、臨床における麻酔管理の実践やスタッフの教育、さらには、集中治療・ペインクリニック・緩和医療などの関連諸領域まで、幅広い内容を、わかりやすい記述であますところなく解説する。
● 社団法人 日本麻酔科学会教育委員会のメンバーが中心となって監訳を手掛け、精確な訳出にくわえて日本語としての読みやすさにも配慮した。
● 麻酔科専門医試験のスタンダードは‘Miller's Anesthesia’に準ずることになっており、試験対策にも最適。
● 麻酔科医はもちろんのこと、麻酔科標榜医資格を持つ外科系医師や、集中治療、ペインクリニックなどの関連諸領域の医師、さらには歯科麻酔医にとっても必読・必備の書。

I　麻酔の歴史
第1章　麻酔診療の歴史


II　麻酔の基本原理
第2章　現代の麻酔業務の領域
第3章　麻酔に関連した薬理学の基本原理

吸入麻酔薬
第4章　作用機序
第5章　取り込みと分布
第6章　呼吸器系への薬理作用
第7章　心血管系への薬理作用
第8章　現代の吸入麻酔薬の代謝と毒性
第9章　吸入麻酔薬の供給システム

静脈麻酔薬
第10章　非オピオイド静脈麻酔薬
第11章　オピオイド
第12章　静脈内薬物のドラッグデリバリーシステム

麻酔で使われるその他の薬物
第13章　筋弛緩薬とその拮抗薬の薬理学
第14章　局所麻酔薬
第15章　補完代替療法

生理学と麻酔
第16章　自律神経系
第17章　呼吸生理学と麻酔中の呼吸機能
第18章　心臓の生理学
第19章　肝臓の生理学と病態生理学
第20章　腎臓の生理学
第21章　脳生理と麻酔薬・麻酔法の影響
第22章　神経筋の生理学と薬理学
第23章　麻酔科学領域における統計的方法


III　麻酔管理総論
術前準備
第24章　麻酔のリスク
第25章　術前評価
第26章　肺機能検査
第27章　合併疾患に対する麻酔の影響
第28章　患者体位作成
第29章　悪性高熱

モニタリング
第30章　モニタリング装置の基本原理
第31章　麻酔深度の測定
第32章　心臓血管モニタリング
第33章　経食道心エコー法
第34章　心電図
第35章　植込み型パルスジェネレータ：ペースメーカと除細動器
第36章　呼吸モニタリング
第37章　腎機能モニタリング
第38章　神経系のモニタリング
第39章　神経筋モニタリング
第40章　体温モニタリング
第41章　周術期の酸塩基平衡

麻酔技術
第42章　気道管理
第43章　脊髄くも膜下麻酔，硬膜外麻酔，仙骨麻酔
第44章　神経ブロック
第45章　小児の区域麻酔

周術期の輸液療法
第46章　血管内液と電解質の生理
第47章　輸血療法
第48章　自己血輸血


IV　麻酔管理各論
第49章　胸部外科手術の麻酔
第50章　心臓手術の麻酔
第51章　小児心臓手術の麻酔
第52章　血管手術の麻酔
第53章　脳神経外科麻酔
第54章　麻酔と腎臓・尿生殖器系
第55章　麻酔と肝胆道系
第56章　臓器移植
第57章　腹腔鏡下手術の麻酔
第58章　産科麻酔
第59章　新生児の蘇生
第60章　小児麻酔
第61章　整形外科手術の麻酔
第62章　高齢者麻酔
第63章　外傷の麻酔
第64章　化学生物剤と麻酔科医の役割
第65章　眼科，耳鼻咽喉科手術の麻酔
第66章　ロボット手術の麻酔
第67章　レーザー手術の麻酔
第68章　外来（日帰り）手術の麻酔
第69章　手術室以外での麻酔
第70章　高圧・低圧環境および宇宙での医療
第71章　麻酔回復室
第72章　急性術後痛
第73章　慢性痛


V　クリティカルケア
第74章　麻酔科学とクリティカルケアの概要
第75章　呼吸管理
第76章　小児・新生児集中治療
第77章　栄養学的側面
第78章　心肺蘇生：一次ならびに二次救命処置
第79章　脳　死


VI　麻酔に関するさまざまな問題
第80章　インターネット上の医療情報
第81章　質の改善
第82章　術後視機能障害
第83章　人的能力と患者の安全性
第84章　患者シミュレータ
第85章　麻酔教育
第86章　手術室管理
第87章　手術室の電気的安全性
第88章　環境安全および薬物依存対策
第89章　麻酔ケアの倫理的ならびに法的側面