科学的理解を基礎として，環境と健康に関する諸問題と対策を示す教科書．薬学部での履修内容（薬剤師国家試験ガイドライン網羅）の化学的事項を中心に，医学・生物学にまたがる事項を解説．最新の法規等（水道法，環境基準）に準拠．近年の重要な問題（院内感染，シックハウス症候群，SARSなど）を取り上げ，医学・保健学・工学・農学・理学でも有用な一冊．

【主要目次】

序論

第1章　科学としての環境衛生
　A.　環境と健康
　B.　環境衛生科学の成立
　C.　人類は環境とどう共存するか─科学としての諸課題

第I部　環境衛生科学の基礎

第2章　環境因子と人体─毒性学の基礎
　A.　環境物質と人体
　B.　環境物質と生体防御
　C.　環境物質の曝露・吸収
　D.　環境物質の体内動態
　E.　環境物質の毒性
　F.　環境物質の安全評価
　G.　量─反応関係
　H.　安全の基準

第3章　環境化学
　A.　地球環境と人の生活圏
　B.　生態系と物質動態
　C.　環境汚染
　D.　地球環境の化学

第4章　環境衛生分析
　A.　環境衛生分析の概念と目的
　B.　環境衛生分析の方法
　C.　測定データの評価
　D.　まとめ

第II部　環境因子と健康

第5章　化学的因子と健康
　A.　生活環境と化学物質
　B.　有害化学物質
　C.　化学発がん
　D.　内分泌撹乱物質

第6章　生物的因子と健康
　A.　感染症の動向
　B.　生活環境中の病原微生物
　C.　寄生虫および有害動植物

第7章　物理的因子と健康
　A.　温熱環境と生体
　B.　圧力環境と生体
　C.　放射線と生体
　D.　磁場と生体
　E.　騒音と生体
　F.　振動

第III部　各種の環境と健康

第8章　大気環境と健康
　A.　大気の成分
　B.　大気汚染物質と汚染の発生機構
　C.　大気汚染の健康影響
　D.　大気汚染の状況と対策

第9章　水環境と健康
　A.　環境水の成分と健康
　B.　上水，中水と下水
　C.　水環境の汚濁
　D.　国際的な水をめぐる問題

第10章　食品環境と健康
　A.　食環境と健康
　B.　食品成分の汚染と食中毒
　C.　食品の製造・消費過程における汚染
　D.　遺伝子組換え食品

第11章　生活環境と健康
　A.　室内環境と健康
　B.　作業環境の衛生
　C.　学校環境の衛生
　D.　医療施設環境の衛生
　E.　廃棄物の衛生

第IV部　環境衛生科学の応用─環境の保全

第12章　環境リスク評価と対策
　A.　環境リスク評価と環境保全
　B.　化学物質による環境リスクの低減

第13章　環境影響評価と保全技術
　A.　環境アセスメント
　B.　環境保全技術

第14章　環境衛生分析各論
　A.　空気
　B.　水質
　C.　環境生物
　D.　生化学的・分子生物学的分析およびバイオアッセイ

付表
参考図書