雑誌名 |
看護管理 |
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出版社 |
医学書院 |
巻・号 |
2006年 12月号 Vol.16 No.12 (2006年 12月発行) |
特集 |
医療安全研修で何を学ぶか 現場でどう活かすか ― 研修をより実効あるものにするために |
定価 |
1,540円(本体1,400円 税10%) |
URL |
|
著作権管理 |
JCOPY |
■日本看護協会における医療安全管理者養成研修の実際
2006年度新規研修の特徴を中心に(高見 美樹・工藤 由美子)
日本看護協会では,1999年の「横浜市大手術患者取り違え事件」を契機に,相
次ぐ医療事故の防止に向けてリスクマネジメント検討委員会を発足させ,リス
クマネジャーの養成のための研修運営に取り組んできた。これまでの研修の変
遷と,2006年度開講した新たな研修とその意義から,医療安全研修の実際を紹
介し,今後の方向性について展望する。
■一人の専任リスクマネジャーとして医療安全研修で得たこと(本田 るい)
専任リスクマネジャーである筆者が,前稿の日本看護協会のリスクマネジャー
養成研修に受講した。受講者側からみた同研修の実際と,そこから修了後自施
設内に戻って得た研修の成果とは何か。
■医療安全管理の推進担当者教育の実践からみえてきたもの
看護師と薬剤師の合同研修をとおして(加藤 千代世)
社会保険病院などの看護師を対象に継続教育を行なう社会保険看護研修セン
ターでは,2003年からリスクマネジャー養成研修を開講しており,看護師と薬
剤師の合同研修であるという点がその大きな特徴のひとつである。同研修が,
両者と医療現場にもたらしたものとは何か。研修の内容や成果などから考える。
■医療安全研修の実際と今後の課題
東京海上日動メディカルサービス株式会社による研修より(中村 春菜)
東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室は,
医療安全体制構築体制サポートの一環として,院内医療安全研修の企画や運営
に携わってきた。研修会の実施状況と,受講者アンケートから浮かび上がった
研修へのニーズを紹介し研修の企画や運営を担う側に求められている視点を得たい。
■医療安全リーダーシップ研修を構築し実施する
国立保健医療科学院の取り組みから(石川 雅彦)
医療安全は,もはや病院の質や経営上の問題である。したがって,医療安全体
制の構築に向けては,病院管理者の強いリーダーシップが必要とされるという
観点から,国立保健医療科学院では,看護管理者(副院長)を含む病院管理者に
特化した医療安全研修を開講している。同研修の内容とそのプログラム構築過
程から,病院管理者の医療安全対策のマネジメント能力の涵養に必要なものを
探る。
■リスク感性を高めるための医療安全教育プログラム
神奈川県医療安全推進ネットワーク交流会の活動から(水元 明裕)
神奈川県医療安全推進ネットワーク交流会では,その活動のなかで共有された
情報をもとに,医療安全教育企画支援ツールを作成した。臨床研修医のコア・
コンピテンシーに基づく同プログラムを利用した医療安全教育の実際をみてい
くことで,医療安全研修のポイントを押さえたい。
■医療安全研修のフレームワークのあり方と課題(安井 はるみ)
神奈川県看護協会では2003年より「医療安全推進担当者養成研修」を実施して
いる。本年度診療報酬改定に際してはその内容を一層拡充するなど,情勢の変
化に敏感に対応しながら,医療安全に資する教育体制づくりに取り組んでいる。
同研修プログラムや,前稿の医療安全教育プログラムの作成過程から,医療安
全対策の推進のための今後の課題について包括的にとらえていく。
■焦点 院内暴力における危機管理
看護師が受ける患者・家族からの暴力,暴言への危機管理
(清水 房枝・坂口 桃子・作田 裕美)
院内暴力とその対応の現状(安井 はるみ)
■特別記事
看護必要度評価者を育成する院内研修の実際
(柏木 とき江・山田 滋子)
【連載】
●Beacon Lamp[12]
今もどこかで起こっている紛争の現状を伝えたい
[山本 美香さん] 取材・文/内木 美恵
●医療・看護の経営管理~政策の勘どころ[20]
「お金」と医療(吉村 伯太)
●スクラブ・ナース 2年生[19]
英語の学習(鈴木 美穂)
●看護にとっての経営学[3]
看護管理とリスクマネジメント(青木 菜穂子・松村 啓史)
●やじうま宮子の看護管理な日々――看護師長でいこう![9]
面接の難しさ(宮子 あずさ)
●おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために[18]
生涯もち続けた少女時代の感性
『レイチェル――海と自然を愛したレイチェル・カーソンの物語』
(柳田 邦男)
●医療事故判例を正しく理解するために――転倒転落事例から考える[2]
転倒事例(1)を読む(下川 健一・前田 正一)
●管理者に求められる医療安全スキル[8]
医療機器をめぐる安全管理(鹿内 清三・青木 孝子)
●新人看護職者の看護実践能力を育成する教育プログラム開発[6]
大卒新人看護実践能力の到達度評価
(大室 律子・佐藤 まゆみ・根本 敬子・佐藤 禮子・太田 節子
門川 由紀江・濱野 孝子・新野 由子)
