■特集　オグメンテーション療法か，多剤併用療法か
個別の症例に対する最善の精神科薬物療法の選択を可能にするための戦略（三國　雅彦）
薬物治療におけるエビデンスとアルゴリズムの意義――大うつ病性障害を中心に（戸田　裕之・他）
抗うつ薬と他剤併用の臨床的意義（朝倉　幹雄・他）
分子薬理学的視点から見たオグメンテーション療法と多剤併用療法（田中　聰史・他）
抗うつ薬，非定型抗精神病薬の併用による感情障害の治療（小高　文聰・他）
オグメンテーション療法か，多剤併用療法か――PET研究の結果から（大久保　善朗）
抗精神病薬のpolypharmacy――アメリカでの現状（斉藤　卓弥）

●巻頭言
医療安全雑感（秋山　一文）
●研究と報告
心因性精神障害患者のストレス自己管理のための個人用チェックリストにおける症状項目プールの作成（秋坂　真史・他）
気分障害患者の血漿モノアミン代謝産物濃度の変化から見たm‐ECTの奏効機序（増子　博文・他）
女子大学生における自傷行為と過食行動の関連（山口　亜希子・他）
繰り返し行為を伴う思考障害にolanzapineが有効だった強迫性障害，前方型認知症（田邊），統合失調症の３症例
　――中脳dopamine系の強化学習からの考察（深津　尚史・他）
●短報
「インククリーナー」（1,4‐ブタンジオール）の乱用により一過性の幻覚妄想と強度の不眠を呈した1例（小林　桜児・他）
リズィリエンシー（resiliency）から見た摂食障害・統合失調症・うつ病・人格障害患者の比較（大類　純子・他）
●私のカルテから
短パルス波刺激装置による遷延性けいれん（長嶺　敬彦）
発作間欠時脳波所見から，当初全般てんかんを疑われた症候性部分てんかんの1症例（櫻井　高太郎・他）
「もの忘れ」を主訴として来院し，初老期痴呆との鑑別診断が問題となった側頭葉てんかんの1例（田所　ゆかり・他）
●「精神医学」への手紙
「仲のよい老夫婦」が危ない（平井　茂夫）