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雑誌名

看護管理

出版社

医学書院

巻・号

2005年 9月号 Vol.15 No.9 (2005年 9月発行)

特集

高齢者ケアの質をどうマネジメントするか ― 老人看護CNSの取り組みから

定価

1,540円(本体1,400円 税10%)

URL

https://www.igaku-shoin.co.jp/

著作権管理

JCOPY

目次

【特集 高齢者ケアの質をどうマネジメントするか―老人看護CNSの取り組みから】

■高齢者ケアの質をどう向上させるか 実践現場に期待すること(天津栄子)

超高齢社会の到来を目前にし、高齢者ケアにおいては、いま以上に多様な価値
観やニーズへの対応が要請されることが考えられる。筆者自らの老人専門病院
での実践を振り返り、高齢者ケアにおける「質の高さ」とは何なのかを問い直
し、最前線で活躍することが期待される老人看護専門看護師(CNS)の今後を見
据える。

■老人病院における“現場力の向上” 老人看護CNSの活用と効果(桑田美代子)

筆者は、単科の老人病院における唯一のCNS。包括的な高齢者ケアの質向上を
目的に、看護部長直属の「看護介護開発室長」として、他職種も巻き込み、実
践、相談、調整、業務改善、教育に携わりながら推進した取り組みをみていく。
同時に、看護管理者の視点から、老人看護CNSをどう活用していくかについて
も示唆を得たい。

■老人看護CNSは高齢者ケアの現場をどうつくっているか(藤田冬子)

日本初の老人看護CNSの一人であり、同時に病院初のCNSであった筆者は、どの
ように高齢者ケアを構築したのか。現場をはじめとして、潜在的に組織が求め
ていた高齢者ケアに着目し対応した実践より、個々の組織の状況を見極めたケ
アのつくり方を探ると同時に、ケアのための実践環境や資源を豊かにする方策
についても考える。

■CNSとして働くということ 老人看護CNSの活動事例(吉岡佐知子)

筆者は大学院修了後、高齢化率日本一を誇る県下の自治体立病院で、実際に現
場で働きながら老人看護CNSをめざし、知見を深めていった。そのプロセスの
なかで高齢者に相応しい医療・看護とは何かを模索してきた経過を振り返り、
ケースに応じた高齢者への「看護ケアの視点の変換」を訴える。

■急性期病院における高齢者ケアの現状と課題 退院支援専任看護師の立場から
(塩川ゆり)

特定機能病院として、地域の中核的医療を担う病院のなかで、退院支援や地域
医療、福祉関連機関との連携を行なう部門である「患者支援センター」。そこ
で退院支援専任看護師の筆者が果たした役割とは。具体的事例をみながら、退
院支援の観点から、地域連携を一層深めていくための課題を探りたい。

■老人看護スペシャリストの役割拡大のためのストラテジー(中島紀恵子)

わが国の高齢化対策から要請されてきた老年看護スペシャリスト教育。老人看
護CNSの教育課程の現状と、そのなかで期待されるものとは何か、また、改正
介護保険法でモデルとされた認知症高齢者ケアに対応するべくつくられた看護
・介護スペシャリストである、認知症高齢者認定看護師と認知症ケア専門士・
指導士の今後の活動と役割拡大のためのストラテジーを展望する。


■実践報告
重症・救急病棟における看護チームの変革 チームづくりによる看護力の向上をめざして
(松本志保子)


●【新連載】看護部長のバーチャルコーポレーションで患者の安全を守る
 ―赤十字医療施設看護部長会の取り組み[1]
連載をはじめるにあたって(前田久美子・高橋高美)

変化に対応できる組織づくりをめざして (鈴木八重子・前田久美子)

●CURIOSITY SQUARE & CIRCLE[21]
スポーツに人生の種々相を託して表現する[松尾 秀助さん]
(取材・文/道又元裕)

●スクラブ・ナース 1年生[4]
アメリカ人ナースはいったいどこに?(鈴木美穂)

●医療・看護の経営管理~政策の勘どころ[6]
「患者の視点を尊重」した医療制度とは(吉村伯太)

●個人情報保護法と医療[5]
個人データの第三者提供について 利用目的との関係(畑中綾子)

●Clinical Governance 病院経営における看護のポジショニング[5]
病院経営とITガバナンス(瀬戸僚馬)

●私のこだわり看護管理パート2 〈看護現場学〉クオリア創造に向けて[9]
IV章:看護実践論 みえない看護をみえる看護へ・2(陣田泰子)

●事例と判例で考える病院の看護水準と事故防止[9]
薬剤に関する事故(工藤千佳)

●機能する看護部組織を創る対人関係技法[9]
看護師の抱えるストレスとそのマネジメント方法(池田優子)

●金丸弘美のシネマライフ
シンデレラマン(金丸弘美)

※今号の「おとなが読む絵本―ケアする人、ケアされる人のために」は都合に
より休載とさせていただきます。