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雑誌名

薬局

出版社

南山堂

巻・号

2012年 7月号 Vol.63 No.8 (2012年 7月発行)

特集

輸液療法を薬学的視点で管理する

定価

2,090円(本体1,900円 税10%)

URL

https://www.nanzando.com/

著作権管理

JCOPY

目次

特集の目次
■特集にあたって(室井 延之)

■輸液療法を薬学的視点で管理する重要性(杉浦 伸一)

■生体水分の構成と重要因子(名徳 倫明)

■輸液管理に必要な薬剤師視点のカルテの読み方
・臨床所見の見方(林 宏行)
・検査値の見方(室井 延之)

■輸液療法に欠かせない成分と輸液製剤の使用目的
・電解質と電解質輸液製剤(倉本 敬二)
・栄養素と栄養輸液製剤(松原 肇 ほか)
・タンパク質とアミノ酸製剤(大浜 修)
・脂肪乳剤(雨海 照祥 ほか)

■輸液理論に基づいた処方設計支援
・適切な輸液が選択されているか(井上 真)
・適切な輸液量が,適切な点滴速度で処方されているか(野﨑 歩)

■輸液投与時の薬学的管理
・配合変化(東海林 徹)
・感染管理(谷口 知慎 ほか)

■ケースで学ぶ輸液療法の基本・応用
・周術期患者(山中 英治)
・救急疾患・ICU患者(尾迫 貴章 ほか)
・腎臓病患者・透析患者(宮村 重幸)
・終末期がん患者に対する輸液治療(二村 昭彦)
・小児(加治 建 ほか)
・高齢者の輸液・栄養管理 増田 修三

■Exercise


TOPICS
・麻酔薬の最近の知見に注目!
・Clostridium difficile感染症に対するメトロニダゾールとバンコマイシ・脳卒中に対して病院薬剤師がいかにして処方支援するか
・高齢者におけるRAA系阻害薬とST合剤の併用は高カリウム血症の発症リスクを増大させる
・遺伝子検査をベッドサイドで行う時代へ point-of-care “genetic” testing

SERIES
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・病院における薬局業務に関するASHPの全国調査:調剤と与薬業務
・合理的治療アルゴリズムを用いた薬剤師による高血圧クリニックの導入
(木村 利美 ほか)
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第7回
 副作用の重篤化防止のための情報の提供(服薬指導)-2
(秋本 義雄)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第9回
 構造式から薬を読む 〈置換基編:作用範囲〉
(浅井 考介 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第22回
 ジゴキシン長期服用患者のモニタリングのポイント
 〜PEDA VB ver. 1.0.0.58〜
(高尾 良洋 ほか)

特集にあたって
 医療の高度化・専門分化とセーフティーマネジメントの観点から,薬剤師の輸液療法への関わりがますます拡大している.病院医療においては薬剤師の病棟常駐業務が急速に進み,内服薬中心の服薬指導から,注射薬をも含めた総合的な薬学的管理,すなわち薬物治療の個人別ケアに取り組んでいく必要がある.また,保険調剤薬局においては,在宅医療の充実に向け,在宅患者の輸液療法へ参画する機会が増えている.
 注射薬は,使用対象が中等症から重症の入院管理が必要な患者であり危険因子が多いこと,加えて液層で化学反応を起こしやすく投与方法も複雑であることから,適正使用と副作用回避などの安全性確保における薬剤師の役割がもっとも期待されているところである.われわれ薬剤師は,安全で効果的な輸液療法を提供するために,各種輸液の製剤的特性を十分に理解したうえで,患者の病態を考慮して,薬学的視点から病態に応じた処方設計支援などの輸液療法のプランニングに関与する必要がある.そして,患者に輸液療法について説明するとともに,継続的にモニタリングを行い,問題や改善すべき点を見つけ出すことが大切である.
 しかし,輸液療法について苦手意識をもっている薬剤師は少なくないのではないだろうか.今回の特集では,日常診療で使用される電解質輸液ならびに栄養輸液の使用方法を理解し,患者ごとの適切な輸液処方の提案,副作用のモニタリングを実践するための基礎知識をまとめた.この特集が,これから病院・診療所,保険薬局に勤務する新人向けのテキストとして,そしてベテラン薬剤師による問題解決のためのファーマシューティカルケアを実践するツールとなることを願い,巻頭の言葉とする.

室井 延之
赤穂市民病院 薬剤部長