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雑誌名

治療

出版社

南山堂

巻・号

2012年 7月号 Vol.94 No.7 (2012年 7月発行)

特集

血圧コントロール不良への対処 ― 臨床高血圧の最重要課題をどう対処しますか?

定価

2,750円(本体2,500円 税10%)

URL

https://www.nanzando.com/

著作権管理

JCOPY

目次

今月の視点
 近年,厳格な血圧管理による脳・心血管・腎臓保護効果は明確に示され,臨床的に使用できる降圧薬にも多くの選択肢が増えた.しかし,日常診療においてはまだまだ十分な降圧が達成されているとはいい難い.
 この血圧コントロール不良の背景には,わが国の高齢化と肥満・メタボリックシンドロームの増加がある.加齢と肥満は食塩感受性を増大させることが知られており,食塩摂取が多いわが国の高血圧患者においては血圧コントロール不良の重要な原因となる.さらに,わが国では,糖尿病や慢性腎臓病が増加し,心房細動や心血管疾患を合併するハイリスク高血圧患者が増加している.これらの合併症を有する高血圧患者は,血圧のサーカディアンリズムが障害されたnon-dipperやriserパターンを示し,血圧変動性も増大していることが知られており,夜間・早朝血圧も含めた「パーフェクト24時間血圧コントロール」が必要なハイリスク高血圧患者である.
 薬剤選択では,心疾患を合併する場合はβ遮断薬を優先するが,通常の降圧療法では,カルシウム拮抗薬,レニン・アンジオテンシン系抑制薬,少量の利尿薬を組み合わせて使用する.この3剤併用療法により,多くの高血圧患者の血圧コントロールが可能であるが,それでもコントロール不良である場合は治療抵抗性高血圧と定義される.近年,この治療抵抗性高血圧に対しては,腎動脈を血管内腔より焼灼する腎交感神経デナーベーションが臨床応用され,その降圧効果に注目が集まっている.
 本特集では,臨床上最も大きな課題である血圧コントロール不良例にいかに対処するかというテーマを掲げ,そのために知っておくべき基礎知識と具体的治療法を,第一線の専門家に解説していただいた.明日からの実地診療にお役立ていただけければ幸いである.

苅尾七臣  自治医科大学内科学講座循環器内科学部門 主任教授

特集の目次
今月の視点(苅尾七臣)

■血圧コントロール不良例の実際
血圧コントロール不良例の頻度とその規定因子(J-HOME 研究)(小原 拓,他)
血圧コントロール不良例の血圧評価 ─ ABPM の活用法─ (堀尾武史)
血圧コントロール不良例の減塩による降圧・心血管保護効果 (土橋卓也)
RA 系阻害薬投与中のコントロール不良ハイリスク群 (三好賢一,他)
ARB + Ca 拮抗薬併用でも血圧コントロール不良例への対処 (中川直樹,他)
ARB + Ca 拮抗薬+利尿薬併用で血圧が下がらない場合(治療抵抗性高血圧)の対処 (又吉哲太郎,他)

■血圧コントロール不良例への薬の使い方
研究仮説と経験に基づくアルドステロン遮断薬の使い方(福田誠一,他)
研究仮説と経験に基づく交感神経抑制薬の使い方(下澤達雄)
研究仮説と経験に基づくレニン阻害薬の使い方(森本 聡,他)

■ハイリスク患者の血圧コントロール不良例
糖尿病合併例への対処と留意点(栗原 勲,他)
慢性腎臓病患者への対処と留意点(高木彩乃,他)
血圧変動が著しい高齢者高血圧患者への対処と留意点(神出 計,他)
慢性期脳血管障害患者への対処と留意点(棚橋紀夫)
心不全患者への対処と留意点(中川晃志,他)
冠動脈疾患患者への対処と留意点(工藤博司,他)


すんなりわかる
実践! 血圧コントロール不良への対処(柏木秀行)

■治療抵抗性高血圧のデバイス治療
動脈圧受容器刺激装置(松川龍一,他)
腎交感神経デナーベーション(星出 聡)


温故医新(26)
血圧測定の温故知新 ─ 診察室から家庭血圧へ─(苅尾七臣)
→当時の論文を全文閲覧できます(PDF:8.7MB)

医療を適切に受けるためのポライトネス・ストラテジー(15)
診察室のやさしい言葉(矢吹清人)

エキスパートの思考法 認知症診療(2)
病歴,問診・診察から診断を考える②(川畑信也)


よりよい医院経営(84)
医院の組織力を向上する「エンゲージメント」,「学習する組織」─“対話”を活用した医院経営─(吉澤隆治)

医師と患者のコミュニケーション(4)
インフォームド・コンセントに関して① バーチャルな告知(和田忠志)

何が正解? 消化器治療 EBM で検証(81)
総集編 ─ 上部消化管(胃)─ (川名一朗)