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雑誌名

薬局

出版社

南山堂

巻・号

2012年 5月号 Vol.63 No.6 (2012年 5月発行)

特集

がん疼痛の管理 ― アセトアミノフェンとNSAIDs

定価

2,090円(本体1,900円 税10%)

URL

https://www.nanzando.com/

著作権管理

JCOPY

目次

特集の目次
■特集にあたって(細川 豊史) 

■がん疼痛の基礎知識
・がん疼痛の発生メカニズム(川真田 樹人 ほか)
・がん疼痛管理における薬剤選択(小川 節郎)

■がん疼痛管理におけるアセトアミノフェンとNSAIDsの役割・位置づけ
・がん疼痛治療におけるアセトアミノフェン
 ―標準的治療と臨床的な意義―(余宮 きのみ)
・NSAIDs(細川 豊史)
・NSAIDsならびにアセトアミノフェンの作用機序から考えるがん疼痛治療効果の有用性
 ―薬剤選択の基準と使用の意義の再認識―(成田 年 ほか)

■アセトアミノフェンとNSAIDsが及ぼす副作用リスクとその対応
・胃腸障害(神林 祐子)
・アセトアミノフェン肝障害(相磯 光彦 ほか)
・腎障害(高橋 秀明 ほか)
・NSAIDsと心・脳血管障害(久野 篤史 ほか)

■スペシャルポピュレーションへの対応
・高齢者における非オピオイド鎮痛薬の使用と注意(増田 智先)
・腎機能低下や透析患者に対する非オピオイド製剤使用のポイント(下山 直人 ほか)
・経口摂取不能患者(国分 秀也 ほか)
・小児がん患者の疼痛管理
 ―アセトアミノフェンおよびNSAIDsによるコントロール―(田中 千賀 ほか)

■がん疼痛管理におけるポイント
・がん疼痛治療におけるアセトアミノフェンとNSAIDsの使用戦略(山口 重樹 ほか)
・がん疼痛の評価方法とその解釈(関山 裕詩)
・がん患者の痛みの表現とその評価
 ―肺がんを中心に―(宮崎 雅之 ほか)

■Exercise


TOPICS
・ITを駆使した薬剤師主導の処方介入は処方の適正化と医療費の削減に有効
・2型糖尿病治療におけるGPR40作動薬への期待
・2012年度診療報酬改定における緩和医療
・MSSA菌血症に対するセファゾリンとNafcillinの比較試験
・高齢者の“polypharmacy”に注意!

SERIES
■医療過誤事件から学ぶ薬剤師の失敗学 第5回
・処方せん監査と疑義照会 ─2
(秋本 義雄)
■徹底理解! 添付文書にある情報・ない情報 第2回
(堀 里子/三木 晶子/澤田 康文)
■Pharm.D.を取り巻く 医療環境レポート
・2010年の感染症薬物療法分野の重要な研究発表
・入院患者の抗凝固療法に対する患者教育の実施:薬科大学生とレジデントの役割拡大
(木村 利美 ほか)
■もし薬剤師が薬の化学構造式をもう一度勉強したら 第7回
 構造式から薬を読む 〈基本骨格編:副作用②〉
(浅井 考介 ほか)
■PCソフトウェアを用いた実践的TDM症例解析 第20回
 テイコプラニンの初期投与設計とモニタリングポイントの落とし穴
 〜テイコプラニンTDM解析支援ソフトウェア ver.2.1 〜
(木村 利美 ほか)
■FDA新薬情報 最近の新薬承認から
 Inlyta / Erivedge / Kalydeco
(石居 昭夫)

特集にあたって
 がん患者の約70%がその経過のなかで痛みを経験するといわれている.このため,がん疼痛管理は緩和ケアにおいてもっとも重要であることは論を待たない.そして,そのがん疼痛管理の基本は,まずWHOがん疼痛治療指針における3段階除痛ラダーの第1段階治療薬として推奨されている非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)にある.それは,痛みで発見されたがん患者であれ,経過中にがんが進展し,生じた痛みであれ,そのほとんどが最初は炎症を基盤としたNSAIDsが効果をもつ痛みであるからである.しかし,NSAIDsの長期使用では副作用が問題となる.また,腎障害や消化管障害を合併する患者への投与は最初からリスクを伴う.WHOの推奨のごとく,アセトアミノフェンがこれに代わりうる鎮痛薬であることは以前よりよく知られており,わが国でもかねてより保険適用より多量のアセトアミノフェンを使用して,がん疼痛管理を行ってきた医療関係者,施設も少なくない.幸いに,2011年1月21日から,アセトアミノフェンの用法・用量が改訂され,がん疼痛管理に必要・十分な量が使用可能となった.このため,今後多くの施設で使用が激増することが予想される.本特集は,この機会にNSAIDsとアセトアミノフェンの基本的な知識から実際の使用法,さまざまな患者に対する使い分け,副作用とそのコントロールまで,まとめて学習できるようにと企画された.多くの専門家の協力のもとに完成したまことにタイムリーなものである.本特集が両薬剤の正しい知識と安全な使用法の普及,そしてがん患者の痛みのケアに貢献することとなれば幸甚である.

細川 豊史
京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部 部長