序　文
I.総　論
　1 食道癌診療の歴史と展望
　2 食道癌の解剖学的特性
II.食道癌の疫学
　1 我が国および世界における食道癌の罹患率と死亡率の動向
　2 ‘地域がん登録’に基づく食道癌登録の状況と課題
　3 食道扁平上皮癌のハイリスク群の設定
III.食道癌の分子生物学と発生機序
　1 食道癌の分子生物学
　2 食道癌の発生機序
　 1) 食道粘膜癌の亜分類
　　 2) 食道癌発生・進展の分子機構
　3 Barrett食道癌の発生機序
IV.食道癌の病理
　1 食道癌病理学研究の進歩
　2 食道癌の病理学的分類
　　 1) 上皮性良性・悪性腫瘍の病理
　　 2) 非上皮性良性・悪性腫瘍
V.食道癌の病期(ステージ)分類とその問題点
VI.食道癌の「取扱い規約」と「診断・治療のガイドライン」
　1 食道癌取扱い規約改訂第10版の要点―病理学的立場から―
　2 「食道癌診断・治療のガイドライン」改訂版―欧米との比較―
VII.食道癌の診断
　1 癌の進行度診断とその困難性
　2 全身状態の評価
　3 食道造影検査(X線検査)
　4 内視鏡検査
　　 1) 扁平上皮癌(通常観察)
　　 2) 扁平上皮癌(拡大内視鏡観察)
　　 3) Barrett食道癌の内視鏡診断
　　 4) 超・拡大内視鏡
　5 超音波内視鏡検査
　6 CT・MRI検査
　7 PET検査
　8 腫瘍マーカー、遺伝子診断
　9 中下咽頭癌の診断
VIII.食道癌の治療
　1 食道癌の治療戦略：概論
　2 頸部食道癌の治療戦略
　3 胸部食道癌の治療戦略
　4 腹部食道癌の治療戦略
　5 内視鏡的治療
　　 1) 食道癌内視鏡的治療の適応
　　 2) EMR(内視鏡的粘膜切除術)
　　　a. EEMR-tube法
　　　b. 2チャンネル法
　　　c. EMRC─透明キャップを用いた内視鏡的粘膜切除術（キャップ法：EMR-C法)
　　 3) ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)
　　　a. フックナイフ法
　　　b. 三角ナイフ(triangle-tip knife)を用いたESD
　6 外科治療
　　 1) 頸部食道癌に対する手術
　　 2) 胸部食道癌に対する手術
　　　a. 開胸手術
　　　b. 食道再建術(胃・結腸・小腸)
　　　　a) 胃管を用いた食道再建
　　　　b) 結腸・小腸
　　　c. 内視鏡外科手術
　　　　a) 胸腔鏡下食道癌根治術―左側臥位―
　　　　b) 胸部食道癌に対する腹臥位胸腔鏡下食道切除術
　　　　c) ロープウェイ・テクニックによる腹臥位手術―胸部胸管全切除を含む頸部・縦隔徹底郭清―
　　　　d) 腹臥位におけるロボット支援下食道切除術
　　 3) 腹部食道癌に対する手術
　　 4) 縦隔鏡下経裂孔的食道切除術
　　 5) 食道胃接合部癌・Barrett食道癌に対する手術
　7 センチネルノードナビゲーションサージャリ―
　8 術前・術後補助療法
　9 化学療法
　10 放射線療法
　　 1) 根治療法
　　 2) 姑息療法
　　 3) 重粒子線療法
　11 化学放射線療法
　12 化学放射線療法後のサルベージ手術
　13 レーザー療法
　14 姑息的治療(ステント治療、バイパス手術)
　15 食道癌に対する遺伝子治療の現状と展望
　16 免疫療法、ワクチン療法
　17 食道癌治療後の経過観察法
IX.食道癌の再発とその治療
　1 内視鏡的切除後の再発
　2 食道癌根治術後の再発
　3 根治的化学放射線療法後の遺残再発
X.食道癌のQOL
　1 食道癌患者のための緩和ケア
　2 クリニカルパスによる食道癌手術の管理
　3 食道癌の栄養管理
　4 喉頭摘出後の音声再建
XI.食道癌の多施設共同試験
　1 我が国における食道癌の多施設共同試験
　　 1) 我が国における食道癌の多施設共同研究JCOG試験の概要と成績
　　 2) 食道表在癌に関する多施設共同研究
　2 海外における食道癌の多施設共同試験
XII.特　論
　1 食道癌のインフォームドコンセント
　2 食道癌検診の現状と課題
　3 DPC時代の食道癌治療の現状と課題
　4 食道癌内視鏡治療における医療経済への影響