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書名

バトラー・神経系モビライゼーション ―触診と治療手技

原著者

David S. Butler

筆頭著者

伊藤直榮・監

出版社名

協同医書出版社

ISBNコード

ISBN978-4-7639-1027-1

発行年

2000年5月

判型 / 頁数

四六倍判 / 288頁

分類

リハビリテーション/リハビリテーション基礎

価格

定価6,050円(本体5,500円 税10%)

内容

本書は「神経系モビライゼーション」の第一人者であるバトラーが著したもので,いまのところ彼が単著としてまとめた唯一の書である.それだけに,この一冊に神経系モビライゼーションに関する現時点でのすべてが集約されているといえよう.本書の目的は,神経-整形外科的疾患における,神経系についての検査と治療に関係した科学,理論,概念,仮説,そして技術を提供することにある.神経系モビライゼーションは,多要素から成るアプローチを目指すことで,徒手療法の可能性を広げるものである.《本書の構成》1部:相対神経伸張の基礎(神経系の機能解剖と生理学/臨床における神経バイオメカニクス,など),2部:検査(神経伝導検査/テンションテスト:上肢,など),3部:治療と治療の可能性(治療,自分で行う治療),4部:障害例と症例(脊柱管の相対神経伸張障害,など)

目次

序論:多要素から成るアプローチに向けて

I部 相対神経伸張の基礎

1.神経系の機能解剖と生理学
  はじめに
  末梢神経系
  中枢神経系
  神経系の関係―間隙と付着物
  臨床徴候の基礎
  循環
  軸索伝導系
  神経系の神経支配
  まとめ

2.臨床における神経バイオメカニクス
  はじめに
  脊柱管,脳脊髄幹および髄膜
  下肢伸展挙上(SLR)
  上肢の神経適応のメカニズム
  自律神経系の適応メカニズム
  テンションポイントの概念
  より詳細な生体力学的な検討

3.病理学的過程
  神経系損傷
  病理学的な変化過程
  神経損傷の予後
  軽度の神経損傷
  相対伸張過程における他の要因

4.神経系損傷の臨床上の重大性
  痛みはどこからくるのか
  神経損傷後に起こる徴候と症状
  症状を示す領域
  症状の種類
  既往歴
  姿勢パターンと運動パターン

II部 検査

5.臨床推理 Mark Jones & David Butler
  はじめに
  臨床推理の過程
  熟練者の特徴
  構造組織の分析と原因となる要因
  質問の手法
  構造の識別
  予防処置と禁忌事項

6.神経伝導検査
  全般的な注意事項
  主観的神経学的検査
  感覚に関する身体検査
  運動機能検査
  それ以上の検査と分析
  脊髄機能検査
  電気的診断法

7.テンションテスト:下肢・体幹
  基本テンションテストの概念
  他動的頸椎屈曲(PNF)
  下肢伸展挙上(SLR)
  腹臥位膝屈曲(PKB)
  スランプテスト

8.テンションテスト:上肢
  上肢テンションテスト1
  上肢テンションテスト2
  上肢テンションテスト3
  その他の上肢テンションテスト

9.適用,分析,さらなるテスト
  テストに欠かせない事項
  検査所見の関連性
  テンションテストの分析で欠かすことのできない特徴
  相対伸張部位の確定
  さらに進んだテンションテストの活用
  記録
  神経系の触診
  神経損傷の分類

III部 治療と治療の可能性

10.治療
  歴史的背景
  一般的な治療のポイント
  モビライゼーションの基本原則
  神経過敏障害の場合(病態生理学的に優位な障害)
  非神経過敏障害の場合(病態力学的に優位な障害)
  界面組織の治療
  治療実施に関する一般的な質問
  予後の決定
  コミュニケーション

11.自分で行う治療
  はじめに
  自分で行うモビライゼーション
  有効な治療
  姿勢
  予防法

IV部 障害例と症例

12.四肢を中心とする相対神経伸張障害
  はじめに
  四肢
  足部と足関節
  手部と手関節
  胸郭出口症候群
  錯感性股神経痛
  下肢の筋損傷における神経損傷
  末梢神経外科
  反復性疲労損傷(RSI)

13.脊柱管の相対神経伸張障害
  神経根損傷
  脊椎の伸展制限
  むち打ち損傷
  硬膜外血腫
  尾骨痛と脊椎すべり症
  腰椎手術後
  頭痛
  T4症候群
  脳脊髄幹の損傷と炎症

14.症例検討
  足部における特異的で漠然とした痛み
  神経外組織に障害が認められた症例
  「身体の広範囲に痛みがある」障害―どこから治療を開始すべきか
  典型的なテニス肘
  指先の痛みについての経過記載

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